「酷く辛い」「最初の数日だけ」「ほとんどない」生理は、毎月必ずある生理的な作用ですが、人それぞれにパターンの違いがあります。子宮などの生殖器系は、内臓の中でも最下層に位置しています。それにより、全ての臓器の下へ押し付ける重みの影響を受ける臓器です。とくにすぐ上に接している腸の内容物の重みは、ダイレクトに子宮に影響を及ぼします。
子宮は、厚い筋肉の壁でできた、袋状の構造をしており、月経中ではこの筋肉をフル活動させ、古い内膜を剥がす動きをします。この動きはまるで、ツイストダンスをするかの様に動きます。
しかし、この動きが子宮の周囲の臓器や、骨盤の歪みによって、妨げられることがあります。骨盤は、内臓を下から支える大切な仕事をしています(詳細は骨盤の歪みのページへ)。とくに構造上、子宮は骨盤の内部に支持されているため、これが歪むと、相対的に子宮にも歪みを引き起こします。つまり、上記のツイスト運動を行う空間が十分に確保されず、自由に動くことができなくなるとき、生理痛を発症しやすい環境にあるといえます。
更に骨盤が歪むと、それに乗った格好にある「腸」の位置関係にも影響を及ぼします。そうすると生殖器系は、不自然な内臓からの圧を受け、最終的には「骨盤の前後左右の捻れ」と「腸の上からの圧迫」によって、四方から動きを制限されることになります。
よってこの状況を打開すべく、圧迫の悪循環から子宮を解放してあげなくてはなりません。骨盤の捩れを正し、腸を本来の活動位置に戻してあげる。これにより、子宮は自由なツイスト運動を行える様になり、内膜の排出を容易に促すことができるのです。
また足首も内臓を支える働きに大きく貢献しています。私たちの下肢(足)は内臓を安定して運ぶ為に進化した構造です。足の骨だけでも片足で28個、両足を合わせて56個の骨で衝撃を吸収する仕事をしています。我々の人体は、全部で208個の骨が組み合わさってできており、このことからも、足の骨がどれだけ重要かお分り頂けるかと思います。
捻挫や怪我で、足の骨が安定性を失った状態になると、偏った形で体重を支えなくてはなりません。当然、衝撃を吸収する能力も失われ、膝や股関節に想像以上の負担を強いる事となります。この様な事から、足の影響によって、骨盤を間接的に歪めてしまうことがあります。たかが捻挫といって放置しておくと、それが思わぬ生理痛の原因になっていることもあるのです。
また、月経期間中はプロスタグランジン(痛みを感じやすくするホルモン)というホルモンが沢山分泌されています。これにより、体の各箇所で痛みが感じるやすくなる習性があります。下腹部は勿論、腰痛、頭痛、めまい、だるさなどがそれによるものです。ホルモンの中枢は、脳の一番深いところに格納されています。この働きを一定にさせるためには、脳を取り囲んで保護している「頭蓋骨」を整体によって調整することで、解決することができます。これまで挙げた骨盤や内臓、ホルモン分泌が生理痛に影響している事はご理解頂けたでしょうか?
妊娠中は、外力を与えることは出来るだけ避けた方が良いでしょう。当院の整体は、妊婦さんでも受けられる、極めて弱い圧力によって、骨盤や足を整えます。これまでに説明した様に、骨盤が歪むと、子宮=胎児の動きも制限されやすくなります。また、一部の学会では、母胎内の胎児の歪みが、骨盤の歪みに相当し、将来の頭のカタチに沿っているという見解もあります。念のため、安定期になられてからをお勧めしますが、当院の「極めて弱い圧」で調整する整体は、妊婦さんも優しい整体です。